山路陶房

上海国匠工坊 MASTER ARTISAN WORKSHOP インタビュー記事

『意訳』

契機

18才の私は"夢追い人"でした。

何か良い事はないかと、只、それだけの想いで、単身カナダへの冒険の旅に出発し、カナダ・モントリオールの地に着きました。

そこでカナダ人陶芸家に話しかけられ「君は日本人?」それならば「備前知ってる?」「志野知ってる?」「唐津知ってる?」と次々に尋ねられ、何も知らない私は「それでも日本人?」とあきれられ、そこで始めて、日本の陶芸を知りました。外から自分の生まれ育った国を知るという視点は、新鮮な驚きと、感動を私の中に起こし、この体験が陶芸の道に入る契機となりました。

その後日本に帰国し、益子の窯元で研修後、現在地笠間に工房を構えました。

ある時、中国から帰ってきた友人から土産としてもらった様々な中国剪紙の見事さに目を見張り、この技法が何とか陶芸でも生かせないかと考えました。いろいろ試行錯誤の連続でしたが、何とか陶芸に剪紙 - 型紙による装飾として定着する事が出来るようになり、「日本伝統工芸展」「日本陶芸展」という日本の最高水準の展覧会に入選したり、数々の賞を受賞するまでに評価を得られるようになりました。

創作活動

私の剪紙による装飾は他に類をみない、独創的な表現技法であり、文様の変化、質感の完成度を高めて行く、その陶芸に対する情熱が、何十年もの創作活動を支えてきたと思います。

一つの作品が完成するまでには様々な過程があり、したがって、毎日何時間と制作時間は決められるものではなく、休みの日のあれば徹夜の日もあるという具合です。

陶磁器アートの伝統と革新について

作品を氷山に例えるならば、海に沈み見えない部分にあるのが伝統の継承という基礎であり、海上に見えている部分が表現されている作品になると考えております。

現代の社会、人々の感性の変わり方を見るにつけ、従来形を全く継承するのではなく、伝統という基礎力に乗った、新しい技法、表現の創意工夫、美意識、遊び心などを集結した実力ある表現作品が革新的作品と言えるのではないかと思っております。

また、陶芸は自然界の土から生まれ、火を使い焼きこむという制作者の力だけではない要素が多い芸術と認識しています。それだけに制作品はどのような方向性を持つ作品でも「美しい」という一点は、はずせないのではと、私は感じています。

昨年より継続されている日中陶芸交流展を顧みて

中国人作家の作品には脈々と流れる中国陶芸の歴史の長さが時空を超えて、今に生きる作家達に息づいているように感じられます。多種多様な現代日本陶芸の現状の間にいる私にとって、中国陶芸家達の作品は中国古楽器の響を聞く思いがします。

日中交流について

日本陶芸にとって、中国は陶芸の父であり、多くを中国から学び、それを消化し、日本の陶芸へと発展させて来た歴史の流れを私は忘れてはならないと考えています。今後更なる展開として次世代を担う若い陶芸家同士の技術研修も含む相互交流にまで発展することを希望したいと思います。

ギャラリーご紹介「上海国匠工坊 MASTER ARTISAN WORKSHOP

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营业时间:10:00—21:30

联系电话:021-63229121

国匠工坊贵都体验馆:上海市延安西路65号1楼

营业时间:10:00—21:30

联系电话:18611096090  唐老师

国匠工坊南上海创意体验馆:上海市大叶公路1885弄13号

营业时间:8:30—17:30

联系电话:18016237915 张老师